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リレーエッセイ vol.4

日本を考える面白さ〜日本語を通じて〜 3年 田中愛梨

 日本語学科の専攻言語は名前の通り「日本語」。自己紹介の時に外国語学部の日本語学科と言うと「日本語なのに外国語(学部)?日本人なのに日本語を勉強しているの?」と返されるのは、日本語学科生にとってよくある話だ。それと同時に、日本語というだけで軽く見られることも珍しくはない。しかし、日本語学科での日本語を使った専門的な学びは、本当に楽しい。名前だけでも興味を引けそうな他学科にだって負けないくらいに面白いし奥が深い。

 日本語学科では、1年生の間に大学で学んでいく上で必要な基礎をつくる。書く、話す、読むという3つの能力を鍛えながら様々な知識をつけていく。それは先生方が「今は高校の延長だ」と1年間口をそろえて仰っていたことからも見て取れる。
2年生になるとコースを選択し、学ぶ方面を狭めてより深い知識をつける。発展的な内容が増え、今まで感じた「?」が「!」に変わっていく。課題は1年生の時よりも多くなり、学期末に近づくにつれてクラスメイトの顔に疲れの色が見え始めると、みんなで励ましあってなんとか乗り切る。大変な分、全てをやりきった時の達成感も大きい。
3年生に上がると、インプットの必修科目がメインだった1・2年生の授業とは異なって、アウトプットの選択科目や選択必修科目の授業が多くを占めるようになる。とても面白い授業ばかりで本当は私が履修したことのある全ての授業について書きたいのだが、ここでは特に興味深いものをいくつか紹介したい。

例えば社会心理学。この授業では、英語や日本語で書かれた言語行動に関する研究論文を選び、自分なりにまとめなおして発表する。論文の研究対象は指示詞、褒めについて、依頼表現など、コミュニケーションをとる時に関係してくる様々な事柄が取り上げられている為、普段私たちが行っていることと照らし合わせながら学ぶことができる。

また、言語伝達のゼミ(通年)では話し言葉に焦点を当てた論文を選択・発表し、気になった点を2期の調査の際に検証する為、興味のあることをとことん研究することができる。

他にも、現代日本文化では「大衆文化とは何か?」というテーマのもと、講義、グループ発表、個人発表を経て、授業内テストで自分の考えを述べる。大衆文化であると言えるものならば何を調べて発表しても良いので、自発的に取り組みたくなるような楽しさがある。

先述の通り、日本語学科の専攻言語は「日本語」である。そのため、日本語を母語としている多くの学生にとって、他学科の学生よりも専攻言語の基礎を築く時間が短くて済む分、発展的な内容を質量ともに高い水準で学べる点が日本語学科の魅力だと思われる。

では、日本語による専門的な学びをさらに楽しく、面白いと感じるものにする為には何が大切か。この学科で3年間を過ごしてきた私の答えは、「自分の考えをしっかりと持つこと」だ。なぜなら、アウトプットの授業ではただ聞いたものを述べるだけでなく、聞いた上で「自分はどう思ったのか、自分ならどうするだろうか」と考えることが大切だと捉えているからだ。先に示されたものを鵜呑みにしない、批判的な態度こそが日本語を学び日本について考えることをより面白く、より深くするのではないだろうか。