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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第39号 2016年10月13日〕



今月の話題  「しきたり」

第38回、9月のチャレンジ問題は、冠婚葬祭などの大切な行事をおこなう際、六曜を念頭に日取りを決めるというしきたりについて出題しました。まずは出題の内容を皆さんと確認したいと思います。


 私たちの生活の中には、冠婚葬祭など、人生の節目となる行事がいくつもあります。「大安に結婚式を挙げよう」、「友引だから、葬式は繰り上げたほうがいい」という会話をよく耳にするように、冠婚葬祭などの行事を催す時や、贈り物を贈る時には、カレンダーの六曜「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」を見て日取りを決めます。なぜ六曜を念頭に日取りを決めるようになったのでしょうか。


 冠婚葬祭など、人生の節目となる大切な行事や祝い事には、六曜を念頭に日取りを決めるという習慣は、どのように定着してきたのでしょうか。
 六曜は、暦注の一つで、別称「六輝」(ろっき)とも呼ばれます。中国の陰陽五行説や干支「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6種があり、それぞれの日には次のような意味があります。

先勝…「先んずれば即ち勝つ」という意味合いから午前が吉とされる。
友引…「凶事に友を引く」とされ、時刻は昼が凶とされる。
先負…「先んずれば即ち負ける」という意味合いから、午前は凶、午後が吉とされ、決め事や外出を急
   ぐことを避ける。
仏滅…仏が滅するような最凶の日とされる。しかし一方では、それまでのことが滅び、新しく始まると
   いう解釈もある。
大安…何をしても物事がうまく運び、一日中良い日とされる。
赤口…陰陽道の赤舌日(羅殺神が支配する不吉な日)が由来であり、昼のみを吉とし、朝・夕は吉で災
   いにあいやすいとされる。

 六曜は、時刻や日の吉凶、争いごとの吉日の日を占う中国の「六壬時課」(りくじんか)または「小六壬」(しょうろくじん)と呼ばれるもので、日本には室町時代に伝わったものと考えられています。民衆が日常生活の中で時刻や日の吉凶を用いるようになったのは江戸時代後期のことで、大切な日に縁起の悪いことが起きないよう、六曜を念頭に日取りを決めることが慣習化していった様です。
 
 古代の信仰や呪術が、宗教にまで高められることはなくとも、民間に退化しつつも残存した心境現象を示す語として「俗信」という言葉があります。明治時代になって新暦が採用されると、六曜は曖昧で非科学的な考え方に基づいた「俗信」や「迷信」(間違って信じられていること、人を迷いに導く信仰)として、吉凶の載った暦注は禁止されました。しかし、日本人の生活に影響を与えきたことにより、今でもカレンダーなどにこれらの暦注が使われていますし、冠婚葬祭以外にも、車を購入する時期や家を建てる時期、引越しや納車など、何かの節目となる日に縁起が悪いことを避け、六曜を念頭に日取りを決めようとする習慣がよく見受けられます。

 今回は、日取りや時刻を決める上で、六曜を念頭において考えるという行動が習慣化している側面を、「しきたり」として取り上げました。しきたりを俗信という言葉で表現すると、野蛮で根拠のない因習という印象を抱いてしまうかもしれません。しかし、現在も私たちの日常生活に息づいていることを考えると、長い年月をかけて庶民の経験と知恵から受け継がれてきたことが分かります。日本にも、海外にも、しきたりとして、その地域社会で受け継がれてきたものがあります。日常で何となく習慣化していることに是非目を向けてみてください。しきたりの由来から、私たちの行動の原点を知ることができるかもしれません。

(日本語学科 齋藤 絢)

今月のチャレンジ

第39回、10月のチャレンジは、敬語使用についての問題です。
外国語として日本語を学ぶ学習者を悩ませるものの一つに敬語があります。しかし、敬語の難しさを感じているのは、外国人だけではなさそうです。最近では、日本人の日本語の中にも怪しい敬語使用が目立ちます。以下のメッセージを見てください。これは、ある大学のバトン部部長が、顧問の先生に宛てたもので、「体育館使用願」に付けられていたものです。

山田様へ
この度は、体育館使用のために必要な用紙を3枚ご用意させていただくことになりました。つきましては、山田様の押印がいずれも必要となっております。用意させていただいたものの中には、期限が近いものがあり、申し訳ないのですが、早めのご連絡をよろしくお願いします。
バトン部部長 平成花子


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