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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第32号 2016年2月11日〕


今月の話題   「は」と「が」

 第31回、1月のチャレンジでは、学習者と教師を悩ませる助詞の「は」と「が」を取り上げました。次の二つの例文を使って、日本語を習い始めて一か月もたたない初級の日本語学習者に「は」と「が」の違いを説明してみてください。

 (1)机の上に本はあります。
 (2)本が机の上にあります。

 (1)も(2)も文法的には正しい文ですが、どちらも不自然に感じられます。それは、これらの文を解釈するときに特別な状況や文脈を想定しなければならないからでしょう。(1)の文は、「は」を「が」に変えると、落ち着きのいい、自然な文になります。

(1’)机の上に本があります。(〜に 〜が あります。)

 この文型の意味を学習者に推測、理解してもらうには、机の上に本や辞書、雑誌などを置いて、「机の上に 本が(辞書が/雑誌が/新聞が) あります」と言っていきます。机の上にある物が何であるかを伝えるときには「が」を使うということに気づいてもらうわけです。次に、「机の上に何がありますか」と質問をして、「〜があります」と答えてもらえばいいでしょう。「が」の意味を説明するのではなく、「が」が使われる状況を見せるのです。

 次に、(2)は「が」を「は」に変えると、初級で習う例文になります。

(2’)本は机の上にあります。(〜は 〜に あります。)

 この文型は、ある特定の物が「どこに存在するか」を伝えるときに使います。(2’)であれば、「本のある場所」を伝える文になります。

 「は」と「が」の基本的な違いをまとめましょう。「が」の前に来る名詞は、相手がまだ知らない大事な情報です。自分が知らない情報を求める「何」「どこ」「だれ」のような疑問詞の後ろでも「が」を使います。「は」は使いません。これとは反対に、「は」の前に来る名詞は、相手も自分も知っているものなので、大事な情報ではありません。大事な情報は「は」の後ろに来ます。次の例を見てください。

(3)これは 私のです。(相手が知らない、大事な情報は「私の」です。)
(4)これが 私のです。(相手が知らない、大事な情報は「これ」です。)

 「は」と「が」の違いは、上のような説明よりはるかに複雑です。日本語を学習する中で(1)と(1‘)の違いを学ぶ必要もあります。今回は、入門段階でまず分かってもらいたい違いを述べました。
 日本語がほとんど分からない学習者に日本語で文法の「説明」をしてもわかってもらえません。「は」と「が」の違いを悟ってもらうには、違いが分かるような状況を目の前に作る工夫が必要です。

 メルマガ購読者の方から今回のチャレンジについて具体的で分かりやすく、要領を得た解答をお寄せいただきました。ありがとうございました。(日本語学科 尾崎明人)
                           

今月のチャレンジ

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 第32回、2月のチャレンジは、日本文化を発信した人物の問題です。
怒涛のごとく西洋化の波が押し寄せてきた明治時代。その渦中にあって日本の伝統美とその精神に着目し、国際的な視野に立って東洋の美を英文で欧米に紹介した人物は誰でしょうか。

1. サイデンステッカー
2. ベネディクト
3.岡倉天心
4.鈴木大拙
5.三島由紀夫

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