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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第29号 2015年11月12日〕


今月の話題  「球技名の漢字表記」

 第28回10月のチャンレンジは、球技名の漢字表記についてでした。

 日本語の球技名には、カタカナ表記の他に、漢字表記も存在するものが多くあります。漢字で書かれた以下の(1)〜(6)のスポーツ名は何でしょうという最初の問題に答えながら、解説していきます。参考までにこれらの球技名の中国語表記も(  )内に示しています。下線を施した漢字も含め、中国語では、地域によりスポーツの名称や表記が異なります。ここでは、文字化けを避けるため、地域によっては簡体字で書かれているスポーツ名も繁体字で提示しています。
日本語中国語カタカナ表記






(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
蹴球
籠球
庭球
排球
打球/孔球
鎧球
(足球)
(籃球)
(网球)
(排球)
(高尓夫球)
(美式足球/橄欖球)
サッカー
バスケットボール
テニス
バレーボール
ゴルフ
アメリカンフットボール

上記の例を見てみると、★印がついた(2)と(4)の漢字表記は日中同形です。

 日本やアメリカでは、(1)のサッカー(soccer)と(2)のアメリカンフットボール(American football)は、異なる名称で呼ばれていますが、ヨーロッパ等ではどちらも「フットボール」と呼ばれていて、アメフトのことはその前に「アメリカン」をつけてサッカーと区別します。同様に中国語でも、(1)のサッカーも(6)のアメフトもどちらも「足球」となっており、アメフトの場合は、「美式足球」、つまり米国式の「足球」と呼ばれたり、ラグビーと同様、ボールの形状がオリーブに似ていることから、「橄欖球」とも呼ばれているようです。しかし日本では、サッカーは球を蹴る「蹴球」、アメフトは「ギア(鎧)」を装着する「鎧球」となっているところが興味深いと思いませんか。

(3)のテニスですが、日本語が「庭球」なのに対し、中国語ではネットの球技という意味の「网球」になっています。このように、同じスポーツでも、言語によって、注目している箇所が異なることがあります。その例が野球です。英語のbaseballではベース(塁)、中国語の棒球ではバット、日本語の野球ではフィールドの球技となっています。(参考までに、日本語でいう塁球はソフトボールです。)

最後に(5)のゴルフの中国語名「高尓夫」の発音を想像してみてください。なんとなくgolfに近い発音になりませんか。中国語では、外来語の意味を中国語訳する場合が多い中、「高尓夫」のように原語の音に近くなるように音訳する場合もあります。まだまだ面白い例が沢山ありますので、皆さんも調べてみてください。

 さて、チャレンジの2問目は、「日本語で漢字表記のない球技名は何でしょうか。」というものでした。いただいた回答には、「セパタクロー、ラクロス、クリケットあたりがなさそう」とありましたが、これらのうち、ラクロスは「棒網球や袋球」、セパタクローは「籐球」と言われています。和名が確立していないようなのは、クリケット、コーフボール、ペタンク、ブールなどです。

 クリケットは中国語では「板球」、 コーフボールは「合球」です。前者はバットが板のようで、後者は、男女混合のスポーツという意味も込められているのではないかと言われています。しかし、日本語では、どちらも漢字表記はまだありません。野球の原型とも言われるクリケットは世界的に有名なスポーツですが、日本でクリケットをやっている人は非常に少ないです。コーフボールはオランダ発祥のバスケットボールに似た、男女混合チーム(もしくは女子のみのチーム)で行うドリブルなしのスポーツで、惜しくも2020年のオリンピック種目には採択されませんでしたが、東京、名古屋、岡山、長崎を中心に広がっているアマチュアスポーツです。

 また、「ペタンク」も正式表記はなさそうです。2015年の10月1日時点でネット検索をしたところ、一人の人が、漢字表記がないので、「狙球と書いてペタンクと読みます」と宣言しているサイトが見つかりました。「スポールブール」も漢字表記はなさそうです。漢字表記のない、もしくは、なさそうなスポーツの共通点は、日本でプレーヤーの数が少ない、また日本での歴史が浅く、アマチュアレベルのスポーツという点かもしれません。

 ただ、表記も含め、言葉というものは、誰かが作って、周囲の人が同じ意味でその言葉を使用し始め、広まると、定着していくので、ペタンクも「狙球」で定着するかもしれないし、コーフボールクラブ名古屋が「甲府某琉」という当て字を時々使用しているので、今後の正式表記につながっていくかもしれません。もしかしたら、読者の皆さん自身が作った言葉が辞書に載る日がやって来るかもしれませんね。

(日本語学科 高士 京子)

今月のチャレンジ

★ このメルマガでは、毎号、日本語・日本文化、日本語力、国語教育、日本語教育などについての課題を出題します。解答を考えて送ってください。タイトルを「11月のチャレンジ」として、解答のあとに、お名前と所属を書き添えてください。
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★ 次号で、送っていただいた解答のうちおもしろいものと解説を掲載します。


 第29回11月のチャンレンジは、「言語学習では、これが大切!」という信念、つまり、言語学習に対して学習者や教師が持っている信念(ビリーフ)について考えましょう。

 あなたが英語を学習するにあたって、いろいろな「信念(ビリーフ)」を持っていると思います。例えば、「他の言語は幼いころから学習するほうが、よく身につく」や、「女子の方が他の言語を習得しやすい」といった習得に関するビリーフ、「文法の説明は最小限にして、会話を勉強するべきだ」や、「教師は宿題をしっかり出すべきだ」といった、学習方法に関するビリーフもあります。

 では、今回は、日本語を学習する世界各地の学習者のビリーフについて出題します。「外国語学習で一番大切なのは文法である」というビリーフについて、世界各地の学習者を対象にした調査結果で、「賛成」の意見が強い順に並べると、どのような順番になるでしょうか。「文法が大切!」と思いそうなのはどこの学習者の人たちでしょうか。番外編として日本語教師志望の「日本人大学生」も入れておきます。

a.中国
b.韓国
c.台湾
d.フィリピン
e.ベトナム
f.スペイン
g.オーストラリア
h.日本(日本語教師志望の大学生)

★ あなたのお答えをお待ちしています。
★ ご意見、ご希望、ご質問もお寄せください。
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