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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第27号 2015年9月10日〕


今月の話題  「 外国語教育のための情報技術 」

第26回、8月のチャレンジは、外国語教育のための情報技術について出題しました。まず、出題した3問の答え合わせをしてみます。
問題(1)は、「ICTの『C』とは、何を略したものでしょうか。次の中から選んでください」というものでした。答えは、(a)コミュニケーション(Communication)です。教育では、教師と学生、また学生同士でのコミュニケーションによって成り立っています。その重要性を明確にする意味でも、教育ではITよりもICTがよく用いられています。
問題(2)の「海外ではITとICTとどちらの言葉がよく使われているでしょうか」の答えは、(b)ICTのほうがよく使われる、が正解です。国連をはじめ、アジア・ヨーロッパ・中南米など各国の国際機関においては「ICT」の語が定着しており、国際的にはICTの方が通りがよいと言えます。総務省の「IT政策大綱」も2004年から「ICT政策大綱」に名称を変更するなど、日本でも定着しつつあります。
問題(3)の「日本でICTを初めて紹介したのは、どの機関でしょうか」の答えは、(a)総務省です。2000年代後半から、主に総務省が中心となって「ICT政策」「教育ICT活用実践発表会」「スマートICT」などの政策を積極的に推進しています。一方、産業界をリードする経済産業省ではITという用語が好まれているようです。

 それでは、外国語教育にかかわりの深いCALLについても少し解説を加えます。

CALLとはComputer-Assisted Language Learning(およびComputer Assisted Language Laboratory)の略で、コンピュータを使用した外国語学習を指しています。CALLを利用した語学学習としては、「教室学習型CALL」と「自律学習型CALL」があります。教室学習型CALL、または、CALL教室は、語学教育専用の教室として設備され、日本語教育だけでなく、さまざまな語学の授業で使用されています。特に、外国語の習得において重要な「聞く」「話す」能力の養成に重点を置き、視聴覚情報を通じた運用能力の向上と効率化をはかることを目的として開発されています。

近年は、映像・音声を提示する基本的な視聴覚教室としての機能のほかに、インターネットにも接続し、コンピュータと連携した語学教育が実現できるように工夫されています。さらにコンピュータ端末が設置された教室では、情報処理教育でも利用できることが1つの特長となっています。このような教室では、一斉授業でありながら、情報通信機器を通じて教員と学習者または学習者相互の効率的なコミュニケーション(例えば、学習者別の教材提示、学習状況のモニタリング)が可能となり、また、インターネットや文字情報を取り入れた映像メディア教材を利活用できます。

一方、自律学習型CALLでは、学習者が大学の自習室(視聴覚教室:audio-visual classroom; audiovisual classroom、LL教室:Computer Assisted Language Laboratory)や自宅などコンピュータを使用できる環境で、ビデオ教材、およびCD-ROM教材を使用して時間や場所に拘束されずに、学習者が自由に学ぶことができます。また、近年、Webブラウザやインターネット上の情報を利用したCALLシステム(WBT)も開発され広く利用されています。

近年は、インターネットやWWWの技術を利用した教育、eラーニングも盛んに行われています。コンピュータを教育に活用する「eラーニング」のうち、特にWebブラウザやインターネット上の情報やシステムを利用するものをWBTと呼んでいます。WBTでは、「誰でも」、「どこでも」、「いつでも」学習できる環境を低コストで実現できるため、社会人教育を中心に急速に広がりつつあります。

WBTを利用すれば、学習者は「時間」と「場所」を選ばず自分のペースに合わせて学習を進めることができます。さらに、多くのシステムでは、学習の進捗状況がネットワークを通してデータベースへと登録されるので、受講者に対してきめ細かい管理・指導を行なうことも可能となります。加えて、教育に必要な環境はネットワークにつながったパソコンとサーバのみでよいため、教授者および学習者の移動に必要な費用がかからないとされています。

学習者側のメリットとして、(1)同時間、同一場所に集まる必要がなく自由な時間と場所で学習できる、(2)自分のペースや達成度に応じて学習を進めることができることがあげられます。一方、教師側のメリットとして、(1)成績管理などの自動化を行うことができる、(2)教えるための時間を拘束されない、(3)多人数での受講が可能であり、集合教育よりも低コストであるとされています。
 しかし、デメリットとして、(1)学習意欲の持続が難しい、(2)質疑などによってその場での問題解決ができない、(3)教師やほかの学習者との交流がとりにくい、(4)学習者の状況をデータからしか把握できない、(4)教材の作成に手間と時間がかかる、などがあげられます。

また、教師やほかの学習者との交流がとりにくいこと、質疑などその場でのフィードバックが行えないことなどから、学習を続けるモチベーションを維持することが難しいとされます。これが一番の問題です。このような弱点を補うためには、メンターやチューター制度などの、学習をサポートする体制の充実が重要であるとされます。また、学習の進み具合や目標達成度、成績などを管理するための仕組みを整えて、学習者に現在の学習がどこまで進み、設定した目標をどのレベルまでクリアしているかを随時、知らせる工夫なども有効です。

(日本語教育センター 加藤由香里)

今月のチャレンジ

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第27回、9月のチャレンジは、日本の信仰についてです。

 日本では、神様が馬に乗って人間の住む俗世界に降りてきたという伝説が古くからあります。また、お盆になるとナスやキュウリに割り箸などを刺して、牛や馬の形に似せた飾りを作ったりすることにも見られるように、自分たちの祖先も馬に乗ってこの世に帰ってくると信じられています。馬は日本の信仰において特別な意味があるようです。

 それでは、今月のチャレンジ問題です。社寺などの境内で、馬の絵と商売繁盛や家内安全、合格祈願などの願い事を書いた小さな木の板を見かけることがあります。この木の板を「絵馬」と呼びます。『続日本紀』には、神様に生きた馬を奉納して祈願したということが記されており、人々の信仰に馬が関係してきたことを象徴する絵馬の起源は、平安時代に遡って考えることができます。では、なぜ人々は木の板に馬の絵を描き、またその板に願い事を書いて社寺に奉納するようになったのでしょうか。


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