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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第12号 2014年5月8日〕


今月の話題「世界に広がっていった日本語」

第11回、4月のチャレンジでは、Google Ngram Viewerという検索サービス https://books.google.com/ngrams を使って、Googleが電子データとして取り込んだ世界中の書籍全体の単語のうち、ある単語が年代別にどれくらい出現したかを検索してもらいました。これによって、日本語が世界にどれくらい、どのように広がっていったのか、その歴史を垣間見てもらえたことと思います。

今回のチャレンジでは、sakura、nihongoという単語と、各自それぞれ自分で考えた単語を検索してもらい、どんなグラフが表示されたか、そのようなグラフになった社会背景などを分析してもらいました。

1. sakura
以下のような条件で検索してもらいました。
・検索した年代:1800年〜2000年
・検索した言語:English

グラフは以下のリンク先で見られます。
https://books.google.com/ngrams/graph?content=sakura&year_start=1800&year_end=2000&corpus=15&smoothing=3&share=&direct_url=t1%3B%2Csakura%3B%2Cc0

・グラフの説明
1800年ごろにわずかな出現があり、その後しばらくは出現しない。
1860年代中ごろから増え始め、1910年前後に一つの大きな増加がみられる。
その後はまた減るが、1930年代半ばに非常に大きく増加し、第二次世界大戦の終結間近まではどんどん減少していった。
戦後はまた増加に転じ、1960年前後に再度ピークが訪れ、1960年代末に向かって減っていった。
それ以降、現在に至るまで緩やかに増加している。

・グラフの解釈
みなさんから、いろいろな解釈が寄せられました。今回皆さんが検索したデータは、英語の書籍におけるsakuraの出現割合なので、英語圏と日本とのつながりが関係しているのではないか、という解釈が寄せられました。

・1912年に日本がワシントンへ日米の友好の証として3020本の桜を贈った。
・1930年代に横浜と神戸市がカナダのバンクーバーに500本の桜の木を贈った。
・1935年頃に急激に増加したのは、ちょうどこの頃、全米桜祭りがワシントンD.C.で始まったのと関係しているのかもしれない。
・1934年頃の出現率の増加は、1934年にDr. Manabu Miyoshiが書いた本(Sakura, Japanese Cherry)が人気になったことと関係があるかもしれない。
・1960年頃のピークは、1858年に結んだ日米修好通商条約100周年記念に、アメリカで「ワシントン記念碑と桜」という切手が発行されたことと関係しているかもしれない。
・1960年頃の増加は東京オリンピックの影響によるものと予想される。

2. nihongo
以下のような条件で検索してもらいました。
・検索した年代:1800年〜2000年
・検索した言語:English

グラフは以下のリンク先で見られます。
https://books.google.com/ngrams/graph?content=nihongo&year_start=1800&year_end=2000&corpus=15&smoothing=3&share=&direct_url=t1%3B%2Cnihongo%3B%2Cc0

・グラフの説明
1940年代・1950年代にはわずかしか出現していなかったが、1960年代以降増加した。
1960年代末には一旦減るが、その後1990年あたりまでほぼ一貫して増加していった。
その後、2000年に至るまで徐々に減少傾向にある。

・グラフの解釈
1970年代から1990年までの急激な増加とその後の緩やかな減少は、日本の高度経済成長とその後のバブル崩壊によるものという解釈をした人がほとんどでした。またそれに伴って世界各地で日本語を学習する人が増加していき、その教科書が世界中で流通していったため、という解釈もありました。「nihongo」という語と日本の経済状況に関連があるかのようなグラフの形状はとても興味深いものがありますね。

また、1960年代の小さな増加は東京オリンピックによるものという解釈がありましたが、1963年に金田一春彦氏が岩波新書で『日本語』を出版したことを指摘した人もいました。

3. 各自が選んだ語
日本から海外へ飛び出して行った語は、海外から日本語に入ってきた外来語と逆の概念で、「外行語」といいます。みなさん、いろいろな外行語を選んで検索してくれました。以下、みなさんが検索した語のみアルファベット順で示しておきます。読者の皆さんも是非、こちらのページ https://books.google.com/ngrams で検索してみてください。どんなグラフが現れるか、どんな解釈ができそうか、皆さんも考えてみて下さい。

・kanji
・karaoke
・Kawaii
・manga
・ramen
・samurai
・Sumo(相撲)
・sushi
・tokyo

(※上記単語は投稿があったものをそのまま記載しています。なお、大文字小文字の別によって検索結果が変わるのでご注意ください。)

日本語学科 阿部 新

今月のチャレンジ

★ このメルマガでは、毎号、日本語・日本文化、日本語力、国語教育、日本語教育などについての課題を出題します。解答を考えて送ってください。タイトルを「5月のチャレンジ」として、解答のあとに、お名前と所属を書き添えてください。
★ 送り先は、takenoko_re□@nufs.ac.jp(実際の送信時には□を省き、続けて入力してください)です。
★ 次号で、送っていただいた解答のうちおもしろいものと解説を掲載します。


第12回、5月のチャレンジでは、留学生の疑問について考えてもらおうと思います。

下の会話は、同じ年に入学した大学生男女8人が、韓国人留学生のヨナを招いて寿司パーティーをしていたときに交わされたものです。


ミキ:ユリちゃん、なんでキュウリ抜いてんの?
ユリ:やばい、見られた!
拓哉:キュウリ出したら、かっぱ巻きじゃなくなっちゃうじゃん!
ユリ:だってキュウリ嫌いなんだもん
ミキ:なんでー!? キュウリってくせないし、おいしいじゃん
ユリ:なんかさー、青臭さが気になるんだよね
吾郎:あ、それ、うちの父も言ってた
拓哉:父って…
全員:(大笑い)
ヨナ:え?何でみんな笑ってるの?
ミキ:だって吾郎くんが父って
全員:(再び大笑い)
ヨナ:え?自分のお父さんのことは父でいいでしょ?
拓哉:まー、そうなんだけどさー
ヨナ:じゃなんで笑うの?


今月のチャレンジは、このヨナの「じゃなんで笑うの?」という疑問に対する答えを考えてもらうというものです。
ヨナは韓国の大学で二年日本語を勉強した後、交換留学生として日本へ来ました。日常生活に支障がない程度の日本語力を有しています。そのヨナに説明するように答えてください。


★ あなたのお答えをお待ちしています。
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