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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第7号 2013年11月14日〕



今月の話題  「食文化について考えてみよう」

  第6回目、10月のチャレンジは日本の食文化についてでした。

  一つ目の問題は、下の1〜6の寿司を古い順(成立順)に並べ替えるというものでしたが、皆さんわかりましたか。

  1.バッテラ
  2.鮒ずし 
  3.アボカドロール
  4.トロのにぎりずし
  5.エビのにぎりずし
  6.鯖ずし

  解答は、古い順に「2.鮒ずし」→「6.鯖ずし」→「5.エビのにぎりずし」→「4.トロのにぎりずし」→「1.バッテラ」→「3.アボカドロール」です。

  日本のすしの起源は、「なれずし(熟れ鮨・馴れ鮨)」といい、鮎、鮒、鮑などの魚介を乳酸発酵させた保存食です。一説によると弥生時代に稲作が大陸から伝わったのと同時期にもたらされたといいます。平安時代の延喜式にはすでに記載されています。滋賀県の名物「鮒ずし」は、このなれずしにあたります。食通の人のみが味を求める高級品です。

  「鯖ずし」は、京都のハレの日のご馳走です。日本海で水揚げした鯖を、若狭でひと塩して、十八里先の京都へ到着した時がちょうど食べ頃になります。この道程を鯖街道といいます。なれずしから発展して、酢の出回る江戸時代に酢飯と合わせる鯖寿司が定着しました。鯖寿司の老舗「いづう」の創業が天明元年(1781)ですが、その少し前に成立したと言われています。ちなみに「いづう」の鯖ずしは美味ですが、値段は高いです。

  「エビのにぎり」は、握りずしを中心とした江戸前寿司(早ずし)の定番ネタ。東京湾でとれた魚介を酢飯とともに食します。握りずしは文政年間(1818−1831)に成立。江戸の町には寿司店ばかりか、寿司の屋台が繁盛し、その頃のネタは「玉子焼き、車エビ、エビそぼろ、白魚、マグロ、コハダ、アナゴの甘煮」などでした。一個八文(約200円)で売り出されました。

  「トロのにぎり」は、今でこそ高級品ですが、江戸の人々にとってはマグロの赤身こそ最高のネタでした。江戸時代は東京湾でマグロが大漁で、すしネタには赤身を用い、ほかの部分を田んぼの肥料にしていたこともあります。

  「バッテラ」は、大阪寿司(押し寿司)の代表格。江戸の握りずしに対して、大阪は押し寿司(箱寿司)が主流でした。明治26年に大阪の寿司屋が舟形にした寿司を考案し、その形がボート(小舟=ポルトガル語でバテイラ)に似ていたからバッテラと呼ばれるようになりました。

  「アボカドロール」は、戦後、アメリカのリトル東京にあるスシバーで誕生しました。アボカドとサーモンを裏巻したカリフォルニアロールのことで、黒い海苔巻が不人気であったため、すし飯が表面に出る裏巻が発案されました。

 次に、二つ目の問題、「なぜ、『にぎりずし』には『わさび』をつけるのか」について解説します。わさびは葱や生姜と並んで、薬味の定番です。薬味の役割は、もちろん食欲を増進させることですが、わさびの場合、殺菌の役割が強いです。特ににぎりずしの場合、生の魚介類を食べることになります。当然生の魚介類には目に見えない微生物がわんさかへばり付いています。これらを滅菌してくれるのがわさびなのです。ですから、うなぎやあなごなど焼いてタレが塗ってあるものには、わさびは付けません。日本食文化は知恵の文化でもあるのです。

(日本語学科 蔵田敏明)

今月のチャレンジ

★ このメルマガでは、毎号、日本語・日本文化、日本語力、国語教育、日本語教育などについての課題を出題します。解答を考えて送ってください。タイトルを「11月のチャレンジ」として、解答のあとに、お名前と所属を書き添えてください。
★ 送り先は、takenoko_re□@nufs.ac.jp(実際の送信時には□を省き、続けて入力してください)です。
★ 次号で、送っていただいた解答のうちおもしろいものと解説を掲載します。
第7回、11月のチャレンジは、ちょっとビミョーな話題です。

  もう20年近く前のある研究会で出された質問です。

  当時、第2次世界大戦の終戦時に中国大陸に残された残留孤児・残留婦人と呼ばれる方々が、次々に日本へ「帰国」していました。その際、中国でいっしょに暮していた家族の人たちが「同伴家族」として日本に来ることが認められていました。同伴家族は、中国人ということになります。年配者から幼児まで、さまざまな方々がいて、子供は学校に通うし、幼児なら保育園に入れられることがあるわけです。そのような中で起こったことです。

  研究会の質問者は、外国人に日本語を教える仕事をしているそうですが、知り合いの保育士さんから次のような話を聞いたそうです。あなたはこれをどう考えますか。

(中国帰国者同伴家族の子どもが通う保育園の保母さんの話)子供が遊んでいて汚した時のために、パンツの替えを園に置いておくようにお願いしているが、中国人の子どものお母さんは、それをしてくれない。しかたがないので、汚した時は、園に備え付けのものをはかせて帰し、後で洗って持ってきてくれるようにお願いしているが、絶対に返ってこない。

★ あなたのお答えをお待ちしています。
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