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= 竹ノ山 の タケノコ 通信 =
〔第5号 2013年9月12日〕



特別選抜入試(特別選抜III)
発信コミュニケーション型(自己推薦入試)を受験されるみなさんへ

▽ 外国語学部日本語学科を志望する方のための特別選抜入試です。

▽ 試験日は9月29日(日)です。

▽ 試験は、書類審査、適性検査、面接によって行います。

  ▼ コミュニケーションの基本である日本語を使いこなす力、中でも、伝えようとする内容を的確なことばで表現する力を問う入試です。

  ▼ 適性検査(ペーパーテスト)では、日本語の語彙・表現の知識を確認する問題と、場面に応じた適切なことばづかいや行動のしかたについての考えを的確な文章で記述することを求める問題が出題されます。

慣用句の使い方、敬語の使い分けなど、正しいことばづかいに関する知識を確認する一方、実際の社会の中でスムーズなコミュニケーションを行うために、場面や相手に応じて、どんな内容をどんなことばで伝えればよいかを考えてみてください。

昨年の試験問題は
http://www.nagoyagaidai.com/nyushi/pdf_2013/toku3_kako.pdf
で公開しています。

  ▼ 面接の中では、志望理由書に書いた内容について説明することを求めます。また、英語力を確認するため、その場で簡単な英文を読み、内容に関する質問に答えることを求めます。

▽ コミュニケーションの大切さを認識し、社会・文化に関する知識を身につけ、日本語力・外国語力を駆使して日本を世界に発信しようという意欲をもつ学生を求めています。入学試験では、その意欲をアピールしてください。

名古屋外国語大学受験生サイトhttp://www.nagoyagaidai.com/index.htmlもご覧ください。

今月の話題  「外国人の日本語を分析してみよう」

  第4回目、8月のチャレンジは、外国人の日本語について考えてみようというものでした。タイの留学生タリムさんが会話の中で使った以下の6つの文について、間違いを直したり、特徴を見つけたりすることにチャレンジしてもらいました。
  (1)日本語は漢字が多いだから、大変です。
  (2)バイトがあるだから、今日は行けません。
  (3)私はよく料理するけど、おいしくないです。
  (4)プイさんはベトナム人けど、日本語が上手です。
  (5)日本のドラマが好きだから、よくテレビを見ます。
  (6)あの先生はきびしいけど、とても親切と思います。

  まず、課題1の誤用修正について解説します。6つの使用例の中で間違っているのは、(1)(2)(4)(6)の4つです。正しい文は次の通りです。修正箇所に下線をつけました。
  (1)日本語は漢字が多いから大変です。        (「だから」⇒「から」)
  (2)バイトがあるから、今日は行けません。      (「だから」⇒「から」)
  (3)私はよく料理するけど、おいしくないです。
  (4)プイさんはベトナム人だけど、日本語が上手です。 (「けど」⇒「だけど」)
  (5)日本のドラマが好きだから、よくテレビを見ます。
  (6)あの先生はきびしいけど、とても親切と思います。(「親切と」⇒「親切だと」)

  課題2では、タリムさんの日本語の特徴について考えてもらいましたが、みなさんは何か特徴を見つけることができましたか。このようなことを考えるとき、課題1で考えたような間違いがヒントとなることがよくあります。

  「漢字が多いだから」「バイトがあるだから」「ドラマが好きだから」という使用例から見ると、タリムさんは「だから」をひと固まりにして使っているのかもしれません。その結果、イ形容詞と動詞の場合は「多いだから」「あるだから」という誤用が生まれ、ナ形容詞の場合は「好きだから」という正しい日本語になったということです。名詞の場合は「ベトナム人だから」のような正用になると予測できます。

  タリムさんは「けど」もひと固まりで使っているようですが、「だから」とはちょうど逆になっています。「ベトナム人けど」の例から分かるように名詞の後ろに「けど」をつけるという間違いをしています。「元気けど」「便利けど」のようにナ形容詞の後ろに「けど」をつける間違いもするのではないかと推測されます。一方「料理するけど」「きびしいけど」のように動詞とイ形容詞の後ろでは正しい日本語になっています。

  以上を整理すると、以下のようになります。太字部分は誤用です。
文のタイプ
だから
けど
動詞文あるだから、〜料理するけど、〜
イ形容詞文多いだから、〜きびしいけど、〜
ナ形容詞文好きだから、〜きらいけど、〜
名詞文子どもだから、〜ベトナム人けど、〜

(日本語教育では、学校文法の形容詞を「イ形容詞」、形容動詞を「ナ形容詞」と呼ぶのが一般的です。)

  タリムさんはどうしてこのような「自分の日本語」を作り出したのでしょうか。タリムさんは日本人との会話の中で「〜。だから〜」という言い方や、「〜んだから、〜」という言い方を何度も聞いたり見たりしているうちに、「だから」をひとまとまりととらえて、「バイトがあるだから」「漢字が多いだから」と言うようになったのではないでしょうか。

  「けど」についても、「元気?」「うん、元気」、「何年生?」「2年生」というようなやり取りを聞くうちに「元気」などのナ形容詞、「2年生」などの名詞に「けど」をつけるようになったのかもしれません。(6)の「親切と思います」という誤用もこれに関係がありそうです。

  タリムさんだけでなく、日本語学習者はだれでも頭を使って自分の日本語を作り出しているのです。学習者の誤用例と正用例の両方から「学習者の日本語」を理解することも日本語教師にとって大事な、そして面白い仕事です。

  今回はメルマガ購読者の方からタリムさんの日本語の特徴について「(1)丁寧体と普通体が混ざり合っている、(2)普通形が定着していない」という解答をいただきました。日本語では、「漢字が多いから大変です」と「漢字が多いですから大変です」の両方が文法的に可能ですし、一つの文に丁寧体と普通体の両方が現れるのは普通のことでしょう。また、6つの使用例を見る限り、タリムさんは普通形がかなり使えるのではないかと思われます。いずれにしてももう少し使用例を見ないとはっきりしたことは言えませんね。それから、タリムさんに直接聞いてみたら、意外な説明が聞けるかもしれません。

(日本語学科 尾崎明人)

今月のチャレンジ

★ このメルマガでは、毎号、日本語・日本文化、日本語力、国語教育、日本語教育などについての課題を出題します。解答を考えて送ってください。タイトルを「9月のチャレンジ」として、解答のあとに、お名前と所属を書き添えてください。

★ 送り先は、takenoko_re□@nufs.ac.jp(実際の送信時には□を省き、続けて入力してください)です。

★ 次号で、送っていただいた解答のうちおもしろいものと解説を掲載します。

第5回、9月のチャレンジは、国名の漢字表記に関する問題です。今月は、質問も英語で読んでみましょう。

1. Although there is no /g/ sound anywhere in “Australia,” the Japanese abbreviation for this country and continent is “Goushuu.” Why?

2. Do you know which these countries are?

a.伯剌西爾
b.帛琉
c.埃及
d.救世主国
e.捷克斯洛伐克
f.瑞西
g.葡萄牙
h.錫蘭
i.墺太利

少し難しいかもしれませんが、挑戦してみてください。

★ あなたのお答えをお待ちしています。
★ ご意見、ご希望、ご質問もお寄せください。

★このメルマガでは、毎号、日本語・日本文化、日本語力、国語教育、日本語教育などについての課題を出題し、翌月号で皆様に送っていただいた解答の中のおもしろいものを紹介しながら、解説します。

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