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オーストラリアでの私の留学経験

2007年2期からオーストラリアに留学していた4年生の清水芳恵さんが帰国し,留学体験談を寄せてくれました。

オーストラリアでの私の留学経験(日本語学科4年 清水芳恵)

 私は、交換留学生として、オーストラリアのニューカッスル大学に約10ヶ月間留学をしました。NUFSからの交換留学生は、留学期間のうち、初めの5ヶ月を大学付属の語学学校で英語力の強化に努め、残りの5ヶ月間を現地の学生と同様に大学での授業を受講します。大学では、NUFSでの単位読み替えが可能なものであれば何をとっても構わないため、私はESLAという英語のクラスとその他4科目を履修しました。履修登録時には大学での授業がどれだけの労力が伴うものであるのか知らずにいたため、あまり不安はありませんでした。しかし、いざ授業が始まると、日本の大学とは大きく違うオーストラリアでの授業に大きく驚かされることとなり、慣れるまでは苦労の連続でした。

 具体的にどのような点が異なっているかというのは、人それぞれ、感じることが違うとは思いますが、私が最も強く感じたのは、向こうの大学は学問的な物事の考え方を学ぶ場所であるということです。授業では教科書やプリント等を使用しますが、取り上げられたテーマを巡り、どのような論が出ているのかということだけではなく、その論がどのような視点から考えられていったのかということが特に重視されていると思います。例えば、私の受けていた社会学の授業では、毎週決められたテーマがあり、そのテーマを社会学者たちがどのように考察していったかを講義で取り上げ、その後、様々な論を踏まえた上で自分の考えをクラスの中で発言するという形がとられていました。社会学は、社会にある不平等な事柄を取り扱います。社会的な不平等の一つの要因としてジェンダーが取り上げたときは、講義で社会学におけるジェンダーの定義やその定義や発想の経緯、それがどう社会の不平等を助長する要因の一つとなっているのかといったことについて、様々な社会学者の論やジェンダーが要因となっている社会的不平等の事例を用いて解説がされました。その上で、現地の雑誌や新聞で、ジェンダーによる社会的不平等と思われる報道がどのようになされているのかを調査し、クラス内で口頭発表をしました。私のグループは、オーストラリア人の学生と一緒に、雑誌が「女らしさ」「男らしさ」を伝えるためにどのような役割をしているのかを取り上げました。発表までにメンバー同士で何度も集まって練習をしましたが、いざ他の学生の前でやることになったときに緊張してしまい、自分の言おうとしていたことをあまり言えませんでした。ほかのメンバーも、話しているうちに主張したい点が不明瞭になってしまい、あまりまとまらない発表となったことがとても悔しかったです。普段から準備を整えておくことの大切さと、メンバー間の意見交換の重要性を感じました。社会学に限らず、そのほかの授業でも、講義中に教わる内容は学ばなければいけないことのほんの一部にすぎません。そのため、クラスで発言をするためには講義以外の自己学習は欠かせませんでした。

 もう一つ日本の大学と違う点として挙げられるのが、成績のつき方です。日本では講義に参加し、学期の中間、ないしは学期末にある試験によって大部分の成績が決定します。一方、オーストラリアの大学では成績の大半が、試験以外にある課題に懸かっています。課題はいろいろありますが、多くはエッセーと呼ばれる論文です。これは与えられたテーマについて自分で仮説を立て、調査し、それを最初から最後まで一貫して理論的に述べるというものでした。自分の主張と関係のない情報は減点の対象となり、理論的に物事を構想することの難しさを強く感じました。

 向こうの大学では困難も多々ありましたが、結果として、とても充実した毎日を送ることができました。特にいろいろな考えを持った仲間と交流しながら、人生の楽しみの一環として自分のやりたいことに努力するというオーストラリアの学生の姿は私にとってよい刺激となりました。

 留学を経て得られるものは、英語力に限らず、どれだけ自分がしたいことをしたかということに左右されると思われます。自分のやりたいことを思いきりやれたこの留学から得たものは、私の人生にとって非常に大きなものとなりました。